2009年9月18日金曜日

プロフェッショナルは研修のシーズン



毎年、夏から秋のこの時期にかけて私どもは、会計基準のアップデート研修がある。私は、会計士ではないがアクチュアリーとしても保険会計だけでなく、関連するIFRSやUSGAAP、そしてJGAAPの会計基準の改訂に関する研修で何日も缶詰になって研修を受ける。取り分けIFRSの基準の変更の数がとても多いし、抜本的に方法論が変わるのも多い。金融危機を意識した改訂も多いように思われる。最近「選ばれるプロフェッショナル クライアントが本当に求めていること」ジャグディシュ・N・シース、アンドリュー・ソーベル、 羽物 俊樹 翻訳を読んだが、プロフェッショナルが自分の専門で専門家で在り続けていくためには不断の勉強が必要である。そうでないと、知識は直ぐに陳腐化してしまう。著者は加えてジェネラリストとしての周辺知識の吸収もアドバイザリーを行ううえで非常に重要であると指摘している。情報が瞬時に世界を駆け巡る現代社会では、本当にそのとおりと実感している。私自身も外部セミナーに出たり、法人内研修の講師を引き受けたり、国内外のアクチュアリー会議のオーガナイザーや発表者を務めたりで時間はとられるが、このようなネットワークを蓄積することで、現代のプロは、効率の良いCPD(Continuing Professional Development)を維持することが可能になる。IACAも韓国で10月の15th EAAC大会で発表者の講演が終った後のランチミーティングでアジア地域のコンサルティング協会設立のタスクフォースの会合を持ちネットワークの輪を広げていく。また、今年の日本アクチュアリー会の年次大会では、国際関係委員会は、次のテーマでパネルを編成する予定である。

国際関係委員会パネル「The Day After Tomorrow for Insurers」の骨子

2009年9月15日
委員長
吉田 英幸

米国のモーゲージ・ファイナンス市場の片隅から発した世界金融危機は、グローバル金融システム全体の基盤を脅かすに至った。その影響は、保険・年金業界を含むすべての業界に及び、アクチュアリーの将来の業務にも大きな変化をもたらすであろう。「The Day After Tomorrow for Insurers」のパネルでは、(1)規制、リスク・マネジメントと財務報告、(2)資本の配分と活用(モデルの開発と限界)、(3)この金融危機の勝利者は、どのような組織か、また、西洋から東洋への経済的・政治的パワーシフトが世界経済にどのような影響を与えるかにつき、海外のアクチュアリー2名から基調講演いただき、その後に国際関係委員会のMCEV部会、ERM部会、及び商品開発部会からアクチュアリーの技術的視点での影響分析と将来予測を議論する

0 件のコメント: