2012年12月30日日曜日

Open Disscusion Forumを国内外のアクチュアリーを招待して実施 2012年12月7日



国際関係委員会としては、2回目の試みであるが、12月7日の午後にアクチュアリー会の大会議室で実施した。
写真は、Open discussion forumでの受講者の様子である。日本人と外人が一緒に熱心に受講。言語は100%英語で、日本語は認めない。このようにして日本人アクチュアリーの英語でのコミュニケーション能力を鍛えるのが目的の一つである。懇親会もカクテルとバッフェ形式で、晴海トリトンの同じビルのイタリアレストランを借りて実施した。大変な盛会であった。
以下は、プログラムの内容である。各セッションに一人ずつ海外アクチュアリーをスピーカーにした。私は、組織委員長として冒頭で挨拶をさてていただいた。三井生命の池田さん及びマニュライフのマシューさん、ボイエンさんに多大な支援をいただいた。



Date/Time Dec.7 2012 (Tokyo time)  
Length
Speaker/Moderator Speaker/Moderator
  Program      
1:30 - 1:35 pm Welcome and Introduction from chairperson 5 mins Hideyuki Yoshida 吉田 英幸 様 (i Holdings
  Financial Reporting Session    Kohei Iida 飯田 浩平 様(あずさ監査法人)
1:35 - 1:55 pm AVP&Actuary ALM for Manulife Japan 20 mins Peter Mckeown Peter Mckeown  様(MLJ
1:55 - 2:15 pm How we can use new financial reporting 20 mins Koichi Uzuka 宇塚 公一 様 (あらた監査法人)
2:15 - 2:35 pm IFRS Insurance Contracts Update 20 mins Kenji Seki 関 賢二 様(あずさ監査法人)
2:35 - 2:55 pm Q&A  20 mins (Kohei Iida) (飯田 浩平様)
2:55 - 3:05 pm Break 10 mins    
  ERM Session   Yoshiaki Ito 伊藤 芳明 様 (ミュンヘン再保険)
3:05 - 3:25 pm How ERM is implemented at RGA 20 mins Greg Goodfliesh Greg Goodfliesh  様(RGA
3:25 - 3:45 pm A New Approach to Predict Emerging Risks using Risk DNA Model 20 mins Motoharu Dei 出井 基晴 様(ミリマン・インク)
3:45 - 4:05 pm ERM and Regulation 20 mins Nobuyasu Uemura 植村 信保 様(キャピタスコンサルティング)
4:05 - 4:25 pm Q&A  20 mins (Yoshiaki Ito) (伊藤 芳明様)
4:25 - 4:35 pm Break 10 mins    
  CAT/LIFE CAT Session   Fumiko Toyoda :豊田 史子 様(ミューニック リー)
4:35 - 4:55 pm Past, present and future of cat  risk 20 mins James Nash James Nash 様(Guy Carpenter
4:55 - 5:15 pm Life Accidental Death Benefit and Catastrophic Event 20 mins Yoshihisa Ishikawa  石川 禎久 様(RGA
5:15 - 5:35 pm The role of the broker in catastrophe modelling 20 mins Koji Yamamoto 山本 耕嗣 様(Willis Re
5:35 - 5:55 pm Q&A 20 mins (Fumiko Toyoda) (:豊田 史子様)
         
6:00 pm -  Networking Event    
         

2012年7月28日土曜日

i ホールディングス株式会社に転職、さようならAON Benfield Japanの皆さん

人生長い間には、別れを経験する。それは、何度もの失恋体験や大切な人の命を神様が奪う死別の体験などだ。
会社との別れも転職などは自分の意思で、又は解雇されれば不本意な別れを強要される。
わたしは、59歳にして、再度転職する。7月25日がAON Benfield Japanの最終出社日だ。人生、やりたい事はいつまでも挑戦の連続だ。
失敗を恐れずに、明日に向かって進もう。
さよならをするために ビリーバンバン

http://www.youtube.com/watch?v=V5PGGtdS9Gc&feature=youtube_gdata_player

25日には、送別会を盛大にやってもらった。お酒をだいぶ飲んだ。最後に英語と日本語でお別れの感謝のスピーチをして、
お世話になった秘書の古屋さんから花束を貰った。感無量である。今日から、新しい会社の所属になる。実際には、30日の月曜日から初出社だ。
26日は、本来は初出社の予定だったが、会長が海外出張中で自ら紹介したいのでということで、月曜日になった。でも、休んでいたわけではなく、朝は明治安田生命で国際実務基準委員会に出席。夕刻は5:30からアクチュアリー会の理事会だった。これらの場で、委員や理事の皆さんに新しい名刺をお渡しして今後もよろしくとお願いした。
転職の挨拶状の校正と、送付先300人程の名簿のチェックなど雑事がたくさんある。IAAや海外のアクチュアリー会にも異動の連絡をしなくてはならない。26日は理事会が早めに終わったので、暑気払いに、ビアホールに行ってきた。
転職した会社は、i ホールディングス株式会社という金融持株会社で、傘下に生命保険会社を立ち上げる準備会社を持っている。
わたしは、ここのチーフ・アクチュアリーとして働くことになった。30日の月曜日から初出社だ。あれこれ準備で忙しい。
iホールディングス株式会社の住所は次のとおり。
東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー7F
会社が入っているビルの写真を添付した。いままでと同じく南北線で通勤できるので、とても便利だ。



2012年5月23日水曜日

五月は国際会議の連続

 
ブログの更新が遅れがちになっているが、会社業務に加えて五月はアクチュアリーの国際会議二つがあり両方に参加した。一つは、5月6日から10日まで香港で開催された、2年に一回のIACA/IAAHS/PBSSのIAAの三つのセッションの合同大会である。(前回は2010年にBostonで開催された。)アジアでの、初めての開催とのことで、欧米人の数が集まらないのでないかと心配されたが、結果は200名以上の参加で財政的にも収支がプラスになり、大成功であった。地元の香港アクチュアリー会がしっかりしていたことと、スポンサー会社が相当ついたこともある。また、単に三つのセクション(コンサルティング、健康保険、年金・社会保障)だけでなく、アジアの特異性を勘案して、生保・損保やリスク管理(ERM)の分野のアクチュアリーも招待したことによる。リードを取ったセクションは、財政的に最も余裕があることから、IACAになっている。IACAの定例の委員会に加えて総会が開催されて、委員会のメンバーの選挙がおこなわれた。私はPast Chairmanの二年の任期を無事に終えて、IACA委員会からは退任した。アジアのコンサルティングセクションのAPACAについては、引き続きchairmanとして、会議を主催した。アジア地域のコンサルティング・アクチュアリーの業務を発展させるのがミッションである。大会自体は、数名のKeynote speakersの発表に加え、さまざまな専門分野のアクチュアリーの発表があり、アジアの地域固有の問題も含めて、全般的に活気のあるものであった。やはり、今のギリシャ危機を初めとした世界金融危機のなかで、アジア経済が引き続き堅調に成長していることの現れでもあろう。資料は、Websiteからダウンロードできるので、それを参照されたい。また、最終日の10日にはIAA Fund Meetingが開催された。アジアにアクチュアリー学を普及させる支援をするものである。参加者全員で撮った写真をつけた。
もう一つの国際会議はアメリカのロサンゼルスで、5月22日から26日まで開催されているIAAの定例のCouncil meetingと、数多くのcommittee meetingsである。私は、今日22日に、早速開催されたアジア小委員会に出席した。今後、Insurance Accounting committeee、Insurance Regulation committeeやreinsurance sub-committeeに参加する予定である。日本からも多くの参加者が来ているが、2年後のEAACを意識してか、台湾からの参加者が多いのに驚いた

2012年2月29日水曜日

CATとは猫ではなくて、自然災害のこと


さてさて、我が家には猫が二匹もいるのでCATといえば猫だと普通の人は想像するだろう。でも損保の世界では、実は自然災害(Catastrophe)のことを意味しており、具体的には地震や風水害のことを指す。いうまでもなく、昨年の3.11はまさに想定外のCAT Eventが発生した。損保会社とそのリスクを受ける再保険会社は、このCAT Riskをいかに管理していくかが、経営上の重要な問題となる。生保リスクと異なり、大数の法則が効かない世界だから、扱い方は大分次元が異なる。ロス・カーブといわれる、予想損失額の分布をモンテカルロ法などの確率論的手法で描き出し、それを200年に一回の再現期間などのパセンタイルを種々の水準できめて、必要資本の算定や純保険料の算出などに使っていく。ここで、また生保と異なるのは、ファイナンスの数理とは全く別のサイエンスが必要になることだ。損保会社が付保している住宅物件などの全国、あるいは海外のエクスポージヤーがどの程度地震で破壊されるかを知るには、地震学、地球物理学、建築学、画像処理技術等々の理学的、工学的理論と過去のCAT事象の数百年のデータに基づく確率論的モデルが必要になる。世界で最も汎用的に使用されているCAT Modelは、いずれもアメリカで開発され、3社の代表的モデルが有名である。欧州のソルベンシーIIや、米国NAIC、英国ABI、カナダのOSFI、格付け機関などが、必要資本の中でのCAT Risk量の算定に、CAT Modelの重要性を認識しているが、これら外部調達ベンダーモデルや自社内部モデルが、会社のリスクを適正に算出しているかの検証手法とそのプロセスの内部統制機能が重要となってくる。各国ともCAT Modelの承認プロセスを法令の中に組み込んでいくものと予想される。複合サイエンス、Multidisciplinaryの体制が一層重要になり、国家の教育・研究機関もそのような時代に乗り遅れないようにして欲しい。CATにその一例を見た。

2012年2月19日日曜日

日本アクチュアリー会の試験結果発表される


先週の2月15日は、日本アクチュアリー会の試験の結果発表日だった。受験生の方々は、合格した人も次回を目指す人も悲喜こもごもでしようが、どうもお疲れ様でした。とくに失敗した人へは、これが人生の終わりではありません。
まだまだ、人生の先はながいのですから、くじけずに頑張ってください。私を含めた理事のみなさんも、試験委員をやっていたころから、25年ぶりかで、試験の監督に駆り出されて、五反田のTOCビルの会場に行き、人数が多くなったのにビックリしたのと受験生の皆さんの真剣な受験の姿をみて関心しました。「青年老い易く学成り難し」、「一寸の光陰軽んずべからず」努力は、必ず報われる。無事に正会員になれた方、まことにおめでとうございます。でも、"There is Life after FIAJ"です。やはり、人生の目標はまだ先が長いです。あらたな目標を設定して若いうちに色々なことにチャレンジしてください。東大の入学が秋になるそうです。グローバル化のなかで、国際的な人材の教育に世界の主流に合わせて大学の質をそして国家の教育を守ろうという大決断だとおもいます。CERAの資格試験は、英国の試験を英文で読んで、日本語で回答するのだそうです。ちょっと、中途半端な気がしますが、日本アクチュアリー会も確実に国際化の流れに歩調を合わせていっています。私は、若い大学生や新入社員の受験者の声を色々とききたいと思います。なんでも良いから、思うことがあったら、yokozuna03@gmail.comまで自由にメールください。

2012年1月3日火曜日

初詣は根津神社で


元旦は、新潟の母のところに帰省した。雪はほとんどなかったが、やはり北陸の冬は寒くて雨かみぞれ模様で湿度が高い。一泊で東京に戻り、3日に、文京区の根津神社に初詣に行った。やはり、東京は空っ風が寒いが天気は晴れていて、気持ちが明るくなる。昨年は、東日本大地震で大変な年であったが、我が家は、家族全員が健康でいられることに感謝した。
アクチュアリー会の活動では、12月にOpen Discussion ForumとGlobal ERM Webinarを無事に終えて、一段落した。世界経済は、ヨーロッパの通貨危機など、非常に先が読めない状況になっている。この先、日本経済はどうなるのか、保険業界やアクチュアリーはどのように対応していったらよいのか。私たちは、とてもチャレンジングな時代に生きていると思う。